モクズガニ
子供の頃は川にカニは居なかった。
「慌て床屋」を習った時もカニの実物を身近に見ていれば違った感覚もあったろう。
カニといえば谷津に潮干狩りに連れて行って貰って口から沫を吹いてハサミを開け閉めしているのを見てなるほどと解った。
ザリガニは田圃の水路にも江戸川の放水路の坂川にも沢山居た。赤くて甲羅の堅いのを「マッカチン」と呼んで大切にしていた。
小学校5年になると釣屋で「仕掛」を習い立方体の錘を付けリールは買えないので竹の糸巻きに釣り糸を巻いて遠くに錘と仕掛を投げ釣を楽しんだ。餌はザリガニの小さい物でスルメに糸を付けて田圃の水路で取った。
田圃も水路も全部昭和30年代に宅地に成ってしまった。東京湾沿岸の谷津も同時期に埋め立てられた。
ところが子供の頃川に居るとは知らなかったモクズカニを最近川で見かける。松戸川が掘られてからだろうと思うが好感を与えてくれる生物を見つけるのは嬉しい。
カニが居るのを教えてくれたのは短歌を詠むお客さんだった。
川でも良く会い時には川原で腰掛けジットしている事もあり「言葉の浮かぶの」を待っているのだろうと声をかけないこともあった。
数年前病気の事をうかがいそれ以来お目にかかっては居ない。
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