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2014年11月28日 (金)

久しぶりの落語

柳家小はんのヤクルトホールの会に行ってきた。

高校時代に渡辺研三君(小はん師匠の本名)に三越名人会に連れて行ってもらったのが落語との付き合いの始まりだ。

三越名人会のメンバーは当時の超一流の集まりで現在ではそれだけの名人を一堂に集めることは出来ないだろう。

大学一年の時彼が「さん弥」と言っていた頃上野精養軒の隣の韻松亭で彼主催の会があり始めて買ったブレザーを着て参加した。

 

その後二十代の後半か池之端の何処かでクラス会があり駅からの途中で「さん弥」と会いクラスは違ったが来ないかと誘って楽しんだこともあった。小生が業界の宴会で覚えた「めだかの学校」を一緒に踊ってもらった。

 

同期の皆は谷中で定例会を開き「さん弥」から「小はん」に成長していく姿を見ていたらしいが最近まで小生は店と子育てに専念し中々「小はん」師匠の会には出られなかった。

今年隠居するには早かったが3月に店を止めた為恒例のヤクルトホールの会に参加できた。

 

同期の者がたくさん来ていてヤーヤーという感じだ。

小生には師匠の語りが何とも気持ちよく聞こえる。癖のない名人芸だと思う。

 

「青菜」で出だしの「植木屋が早じまいしようと一服している所で一服するのはサボっているのではないのだ。次の仕事をどう段取りするか考えているのだ」
という場面がある。

 

小学校の同級生で左官をやっている友がいるが何とも人の良い男で落語のボケの様な奴だ。仕事も確かだし仕事関連の知り合いも多く大工だの水道屋
を手に負えない時は紹介してくれる。見よう見まねで他業種の仕事も簡単なものはこなす便利な男だ。

 

こいつが一休みしては良く煙草を吸う。次の仕事の段取りを考えている風でもある。小生は穴を掘ったり、枝を切ったりするとすぐに息が切れ,腰が張ってしまう、だからこいつも休んでいる風にも見えてしまう。しかし風呂場からシロアリが湧き出した時は何本も煙草を吸って考えていたが一緒に組んだことのある大工を紹介してくれた。無事引き戸の下の材木を取り換えて一件落着した。職人の煙草は次の仕事の手段を考えているとしよう。

職人さんに接するご隠居みたいにいかないのが此方だ。植木屋さんは良い仕事をしてくれるね、水の撒き方一つとっても上手いものだね。女中に水を撒かすと水たまりばかり作ってしまう。そこへ行くと植木屋さんの植木に水をかけ緑に水滴が付いたところから風が吹いて来て涼しくて良いね。なんてセリフは隠居でも成って間もない小生には言えない。

 

将来の心配をしないでおおらかに余裕をもって生活する。生活の根本だが噺のご隠居さんの心持になれると良いが。

 

師匠は足元がちょっと不安定な感じだが三席も心地よい噺を聞きさわやかだ。二番煎じでは口も滑らかに、いつ聞いても絶品だ。

 

高座を降りた師匠が恒例の落語協会風の三本締め。

 

一つ 皆さまとご家族の健康を祈って

二つ 衆議院に立候補してる皆様が応援している候補者すべて落選しますよ        うに

三つ 今日来なかった人の不幸を祈って

シャンシャンシャン しゃんしゃんしゃん しゃんしゃんしゃん でお開き。

http://edogawa.at.webry.info/200707/article_10.html

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コメント

あらまあ、不幸を祈られちゃったなあ。
行けなくて残念でした。来年は、、よしましょう鬼が笑う。

佐平次さん 気力、体力充実で隠居生活を楽しんでいるさま敬意を表します。未だ後始末が終わらず籠りっきりです。

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