巨勢の道コース
昨日宿に入ってからズーット天気予報を気にしていた。
午前中は曇り、午后雨と解りコース選定となる。
晴れれば葛城山広域にツツジが植えられているのを見るのと大和盆地を俯瞰しようと思っていたが靄り具合は昨日と同じで視界は利かない。
葛城古道の他にも観光コースが3つある。午前中雨のない内歩けるコースは巨勢コースと決めた。船路からJR吉野口まで歩く。大和政権を支えた豪族の一つ巨勢氏所領跡を歩く。現在は古瀬と表示される。
今日も朝6時25分の和歌山行で高田乗り換え御所に行く。7時45分近鉄御所駅近くのバス停から初日に行った風の森の一つ手前の船路に行く。
雨上がりで湿度が高く靄やる道を花の寺と言われる船宿寺に急ぐ。
高台に枯れ花が茶色く着いた見事なツツジの垣が続く。遅かった。門前にボタン、石楠花とクリンソウが咲いていると掲示がある。見事に手入れの行き届いた庭園だ。
本堂まではボタンだ。
童子の像とボタン。
本堂
本堂裏のクリンソウ。
シャクナゲ 深山の趣の中に咲く。
雨の落ちぬ内にと先を急ぐ。高台から畑、集落の見える景色は絶景だが・・
葛木御歳神社は(高鴨神社が上鴨社、鴨都波神社が下鴨社)中鴨社と呼ばれる。2回道を聞きやっとたどり着く。
歩くことが目的なので昨日までの景観はなく工場や清掃処分場にも不満を感じず行く。
一山越えると高速道路の工事や山を削る工事をしていた。
ここからは奈良に来たと感じる山間街道で楽しい。
右側は畑で農夫が精を出している。
途中に正覚寺という浄土宗の立派なお寺が有った。
八紘寺 法華宗のお寺で山門の前に注連縄が有った。
近くに大穴持神社が有るが皆目わからない。隠居さんが畑を見回っているので聞くと目の前の小道を行くと急坂だが道は整っているからと人懐っこく教えてくれた。ちょっと話していきませんかと言われたが失礼にも雨が心配なのでと愛想良く断った。
大穴持(おおあなもち)の名は大己貴命(おほなむちのみこと)に通じ大物主神の別名であろうと参道を登りながら急に思い浮かんだが如何だろう。
神社から20分の処に磐座が有るという。大物主神を祭神とする三輪山も巨岩が重なっているという。安定した磐座のあるこの山に大穴持神社を造ったのは推測できる。
砂地の急坂で目いっぱい足を踏ん張ったので足が震える。
下写真左に飛び上がるのはイソヒヨドリ。江戸川では見られない。ブルーと腹がオレンジの綺麗な鳥で声も良い。
丁字路になり左が目的地吉野口駅右は水泥(みどろ)古墳と表示が有る。古墳を外見するだけかと思っていたが農作業をしている人に道を聞いたら大きな門構えの家から奥さんが古墳ですかと出てきてくれた。古墳はこのお宅の持ち物で案内してくれた。思わぬサービスに嬉しくなった。
石棺 花の紋が珍しい物だと教えてもらった。
家の裏にあるもう一つの古墳は石棺は昔盗掘で持ち去られないという。
横穴式の大きな岩の積み方が見られ天井は大岩二枚で覆われている。感動する石組だ。
天井
壁部分
展示室が有り出土品を解説してもらった。この時代になると灌漑や古墳つくりに人手が要り人を支配する力が呪術より必要となる。巨岩を動かし現在に残る技術は感動ものだ。
飾られている土器を須恵器という。茅渟(現泉佐野市)で作られた。允恭天皇の都があった。
ご夫婦に感謝し謝辞を述べ暇した。今回の旅の想像外の最大の喜びだ。
八幡神社が先ほどの三叉路にある。
一本道を行くとJR吉野口だ。雨に降られず良かった。近鉄吉野口も並んであり近鉄でもう一つ先の駅まで歩くと巨勢寺跡が見られたと電車に乗ってから解ったがJRだと一本で帰れるし運賃も半分で済むので良しとした。
車中でお握りを食べ奈良に着いたがまだ時間が早いので国立博物館で信貴山縁起絵巻を見る。極めてユックリ一歩ずつ進行し絵巻を見るのは疲労が重なり後半苦痛になった。
博物館を出ると大雨になっていた。バスは満員。
歩いてきたところは観光客はいなく声を掛けた地元の人は親切でのんびり心温まった。
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自宅に古墳がある、すごいですね。
しかもそれを見せてもらえたなんて!
歩いた甲斐がありました。
投稿: 佐平次 | 2016年5月14日 (土) 10時51分
佐平次さん これから何れ飛鳥の石舞台も見に行きますが古代の建造物には感激するでしょう!
投稿: 江戸川風景4 | 2016年5月14日 (土) 11時52分