酒異変
去年の今頃は小はん師匠のヤクルトホール会が有ったが今年は定例会と同じ湯島天神での独演会だった。師匠を含め同窓会のような雰囲気だ。
9月に胃カメラと腸の内視鏡検査をし2年続けて大腸のポリープを取ったが今年は大腸の方はセーフだった。胃は粘膜下腫瘍と言われた。胃カメラの所見から様子を見ましょうと云うことになった。それ以来気のせいか胃の調子が変で酒を飲んだ翌日は特に具合が良くないと思い込んでいる内に飲まなくなった。以前も断酒した後で酒を飲むと猪口で一杯飲むと酔いが回った。飲みたいときは猪口2杯飲んで満足していた。2日続けると物足りなくなり2合は飲んでしまうのは分かっているので1ヶ月以上飲まないでいたが小はんの会で友と会ったらどうしようと考えながら湯島天神に行った。
「おしの釣り」で軽く馬鹿馬鹿しく笑わせておいて「芝浜」をじっくり聞かせてもらった。今年も暮れだなとしんみりした。
中入りで何時ものように一升瓶二本が振舞われた。一本は新潟の鶴齢で秋山郷を旅した時知った酒だ。珍しさに茶碗で少しだけ飲んだ。美味かったが案の定、顔が火照ってきた。
おしの釣りを聞くと噺とは関係ないが小学生低学年の頃を思い出す。家の前の道路を渡り50m程で坂川が在り堂ノ口橋を渡ると右手に竹屋さんが有った。老人が板の間に座り竹を割いて笊、籠等を編んでた。この横丁は畳屋さん錻力屋さん鍛冶屋さん石屋さん材木屋さん等あり職人横丁だった。竹屋さんの裏に大きな池があった。我が家の一軒おいた親戚の果物屋の一つ下の肇ちゃんに誘われて釣りに行ったのを思い出す。肇ちゃんは隣の従兄の中学生を一緒に連れて行った。私は従兄とはあまり遊んだことが無いので何故と思っていたら昔は子供達に遊びのテリトリーが有って池は私達のテリトリーでは無く釣り糸を垂れたら直ぐに地区のいじめっ子が来て因縁を付けようとした。肇ちゃんは従兄を押し出していじめっ子を追い払って私達は何事もなく釣りを楽しんだのを思い出す。6月から歯医者に通いその時だけ待ち時間に「銀の匙」を読んでいるがその頃の私は主人公のあどけなさを地で行っているようだった。
芝浜の様に無事に年を越せるのを感謝しよう。
独演会が跳ねた後何時ものように湯島天神下の店で一杯となったが私に分かっていた断酒の後の小変が起きた。小ぶりのコップでビールを半分飲んだら動悸がしてきた。家で一日前に少しでも飲んでおけば耐性ができたにと思ったのはもう遅い。今日は自重しようと臆病風に吹かれお茶を飲みながら動悸を整えた。
あまり寒くなかったので助かった。駅の階段の上り下りをゆっくりし電車も普段は優先席には座らないのをその空席を探して素早く座って無事帰宅した。家では風呂に入るか否かで躊躇したが短時間浸かった。気持ちよく温まり布団に直行した。
正月には子供達と沢山呑めるよう大晦日から門松の笹の葉の触れ合う音を聞きながら燗酒を飲んで肝臓と脳に耐性を付けておこう。
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門松の笹の葉の鳴る音、芝浜に出てきますね(三木助)。
旅先などで無茶飲みをするといくらでも飲めるような気になりますが、あれもある種の耐性なんでしょうか。
翌日は顔が浮腫みますが。
投稿: 佐平次 | 2018年12月 2日 (日) 09時38分
佐平次さん 大過に飲んでしまうのは自制心のマヒです。何回もやりました。小はんは三木助に入門しました。
投稿: 江戸川風景4 | 2018年12月 2日 (日) 10時29分
お大事にしてください!
湯島天神の男坂の下にある太郎というお店は行った事があります。
女将さんの旦那さんが確か講談師で人間国宝だとかいう話でした。
投稿: ペンペン草 | 2018年12月 6日 (木) 06時20分
ペンペンさん 1週間以上断酒して初めて飲む酒は異常に効きます。それと年齢が重なり外で飲むのは用心します。
投稿: 江戸川風景4 | 2018年12月 6日 (木) 07時02分